怪談日記

実体験を中心に怖い話・不思議な体験を共有します

No.4 【神居古潭】

【怪談】No.4 神居古潭【実体験】

この話は今から7年前の話。

 

当時、私は高校2年生でちょうど学祭の準備期間だった。

学祭期間は普段より遅くまで学校に残り、終わった後はコンビニでおにぎりやカップ麺を買って近くの公園で友人たちと一緒にダラダラ食べて23:00頃に帰宅するという生活だった。

 

そんなある日、学祭準備の後に肝試しに行こうという話になり男子8人で私の地元ではかなり有名な心霊スポットである【神居古潭】にいくことになった。

高校生なので移動手段は、基本自転車しかなく、私の高校から神居古潭までは1時間半くらいかけて明かりのないサイクリングロードを通り、事故が多いといわれるトンネルを抜けていかなければならなかった。

サイクリングロードは、稀に熊が出没したり、トンネルは車道以外に自転車が通れるような道はなく心霊的恐怖よりも物理的恐怖を感じながら進んでいくことになる。

 

とりあえず私たちは、いつも通り公園でコンビニで買ったご飯を食べてから向かうことにし、「肝試しめちゃくちゃ楽しみだな」なんて話をしていると、友人の一人が神居古潭にまつわる怖い話を親から聞いたことがあると言い出し、皆の前で話し始めた。

その話というのは、神居古潭には何人も飛び降り自殺をしている吊り橋があり、その先に電話ボックスが一つだけ設置されていて、その電話ボックスに自殺した女の霊がでるという話だった。

その話を聞き皆で話し合った結果、肝試しの内容は電話ボックスで二人ずつ写真を撮ることになった。

そうと決まればすぐに出発し、ワイワイ話しながら向かっていたのだが、サイクリングロードに入った途端、誰がどこで鳴らしているのか分からないが、「チリーン」と鈴のような音が聞こえてきて皆それに気付きその場で止まった。

「熊よけで誰かがならしてるんだろう」という事で気にせず先に進むことになったが、23:00を過ぎた真っ暗な道をわざわざ歩く人なんてそうそういない。

なんだか嫌な予感がしたが、友人とふざけあい気を紛らわせて、そのままトンネルを抜け目的地にたどり着いた。

真夜中の神居古潭は人気も全くなく、川の音と虫の鳴き声しか聞こえない。それがなんとも不気味でこれからこんな所で肝試しをするのかと思うとかなり怖くなった。

 

早速、電話ボックスに向かおうと吊り橋を渡っている途中また鈴の音が聞こえてきた。今度はさっきよりも音が大きく「チリーン、チリーン」と何度か鳴ったあと聞こえなくなった

皆その場で顔を見合わせ、やばいという雰囲気を感じ取ってはいたが、ここまで来て何もしないで帰るのはダサいと全員思っていたのだろう。肝試しを続行するため吊り橋の真ん中で2人ずつ4組に分かれジャンケンで行く順番を決めた。

私は最後の4組目になり、先の3組が終わるのをドキドキしながら待っていた。1組目が電話ボックスで写真を撮り帰ってきて、2組目が向かっている間に写真は全員戻ってきた後に確認しようという事になった。

2組目、3組目が終わり私たちの番が来た。少し早歩きで電話ボックスに向かい、中に入り友人のスマホで写真を撮ってすぐに外に出た。すると、友人が皆と同じ写真ばっかりじゃつまらないから電話ボックスのさらに奥にあるトンネルでもう一枚写真を撮ろうと言い出し、ビビって嫌だなんていうのも恥ずかしかったので、その場では強がって「それいいな」と返しトンネルへ向かった。

 

トンネルに着くと先は真っ暗で何も見えず、少しひんやりしていた。すぐにトンネルから離れたかったので私が「じゃあ撮るか」というと友人もトンネルを見て怖くなり早く済ませたかったのか既に写真を撮る準備をしていた。

そして、二人で並んでトンネルをバックにスマホのシャッターボタンを押した瞬間、トンネルの奥から鈴の音が「チリン、チリン、チリン、チリン」と物凄い勢いで鳴りだし、音が近づいてくるのが分かった

あまりの怖さに私たちは、その場から全力で走って逃げ、皆のいる吊り橋に向かうと鈴の音が聞こえていたらしく皆はもう自転車に乗り逃げようとしているところだった。急いで私たちも自転車に乗りその場から全員で離れた。

無我夢中で自転車を漕いでいるうちにもう鈴の音が聞こえなくなっていることに気付き近くにあった公園でひとまず落ち着くことにした。

公園のベンチに座り、私たちがトンネルで写真を撮った瞬間に鈴の音がすごい勢いで鳴りだし、音が近づいてきたことを説明すると皆さすがにやばいだろという表情で黙り込んでいたが、とりあえずそこで写真を確認することなり、私たちの撮った写真を見ようとカメラロールを開くと友人のスマホには、神居古潭で撮影したはずの写真は一枚もなかった。確かに電話ボックスとトンネルでシャッター音は聞いているし、写真は撮ったはずなのになぜかデータは残っていなかった。

他の皆の写真は残っていたが特に何も写っておらず、結局なぜ写真が残らなかったのかも鈴の音が何だったのかも分からないままだが、その後は神居古潭が話題にあがることはなく同じメンバーで肝試しをすることもなかった。

 

No.3【くし女】

【怪談】No.3 クシ女【実体験】

 

これは今から10年前、私が中学3年生の修学旅行のお話。

 

修学旅行の数日前、同じ部屋の男友達4人と仲の良い女子4人を呼んで夜は怖い話をしようという話になり、当時の私はこんな盛り上がる展開で自分の実体験を話せるなんて。。。とかなり舞い上がっていた。

 

同部屋の友達とは、どうやって女子たちを怖がらせるとかワンチャンあんなことやそんなことがあるのではないかという話ばかりしていた。

 

そして迎えた二泊三日の修学旅行当日、観光や食事は別に面白いことも起きず普通に楽しみ、一日目の宿はホテルで男女は別の階だった。

階段やエレベーター前には0:00過ぎまで先生たちが見張っているよと先に釘を刺され、初日から怒られて翌日のテンションが低くなるのは、どうしても嫌だったため集まるのは断念し、女子たちとも打ち合わせをし、翌日の夜にしようということになった。

 

その代わり、男子4人で翌日の夜に向けて予行練習をしようという話になり、深夜2:00頃までそれぞれが気になる人の隣になれるよう円になって男女交互に座る作戦を考えたり、内緒で持ち込んだ携帯で怖い話の話し方を見ていたが、全員寝落ちしてしまい結局寝坊して怒られるはめになった。

 

しっかり担任の先生に怒られたあとテンションは下がりまくりで最初は皆の口数も少なかったが、観光や食事をして昼過ぎには怒られたことも忘れ、いつも通りだった。

 

そうこうしているうち二日目の宿の旅館に到着した。

その旅館は東館と西館に分かれていて、私たちの学校は全員東館に宿泊することになっていた。

幸運にも男女同じ階で、先生たちの部屋とも離れていたため、見張りにもバレずその日の夜はスムーズに移動ができ、男女8人が私たちの部屋に集合できた。

 

22:00を過ぎたくらいで早めに集合し、気になる子を隣にして円になり、恋バナや先生の悪口などで盛り上がり気が付くと0:00くらいだったと思う。

そろそろ怖い話をしようということになり、男子が一人ずつ順番に怖い話を披露し、畳を叩いて脅かしたり、全く聞こえてもいないのに女の子の声がするなどと言ってみたりして最高に盛り上がっていた。

 

そのとき、私たちの部屋をノックする音が聞こえ「やばい、デカい声を出しすぎて先生にバレた」と思い、とりあえず女子4人を押し入れに隠し、男子だけでドアを開けると修学旅行や行事の際に同行してくれるカメラマンのおじさんが立っていた。

 

カメラマンのおじさんは、飲み物を買いに廊下に出たところ私たちの部屋から声が漏れていたので先生にバレる前に注意に来てくれただけだった。

私が「すみません、怖い話をしてたんです」と言うとカメラマンのおじさんも少しだけ参加してくれることになり一つだけ怖い話をしてくれた。

 

その怖い話というのが、カメラマンのおじさんは私たちが泊まっていた旅館に以前にも数回宿泊したことがあったらしく、東館のある部屋に泊まったときだけ深夜に急に目が覚め、気付くと金縛りにあっていて、首だけ動く状態で横を見ると、鏡の前で青白い顔をした長髪の女性が無言で笑いながら髪の毛をクシでとかしている姿を見たことがあるというものだった。

 

私は正直、ベタな話だなと思っていたが、たしかに部屋には和風の丸い置き鏡があり、それを見て女子たちはその日一番の怖がり方をしていたので空気を壊さないよう下手な発言はしないようにしていた。

一通り話し終えた後、カメラマンのおじさんが「さすがにそろそろ寝たほうが良い」と言うのでおとなしく私たちは解散し、寝ることにした。

 

女子たちが部屋に帰ったあとは、男子だけで「特に何もなかったけど、まあいい経験はしたよ」なんて言いながらすぐに眠りについた。

 

翌朝、友達の一人のAに無理やり起こされ、少しイライラしながら「何だよ」と返すとAが「クシ女の夢を見た」と言って騒いでいた。

 

とりあえず他の友達も全員起こして夢を見たというAの話を聞くと、カメラマンのおじさんの話通り、鏡の前でクシ女が髪をとかしていて、鏡越しに目が合うと這いつくばってこちらに寄ってきて私が寝ている敷布団の下に潜り、そのまま消えていったという。

 

その話を聞いて、「お前が怖がりすぎなんだよ」とか「ただの夢だろ」と少し馬鹿にしていたが、突然Aが私に向かって「お前の敷布団めくってみろよ」というので何だか嫌な感じはしたが、強がって「ああ、いいよ」と言い敷布団をめくった。

 

その瞬間、鳥肌が立った。

私の敷布団の下には、大量の長い髪の毛とクシが一つだけ落ちていた

 

すぐに女子たちの誰かが忘れていったものではないか確認もしたし、Aが脅かしてるだけじゃないかとも疑ったが、女子たちのものでもなくAも必死に「おれじゃない!違う」と訴えるので余計に怖くなり、とりあえずカメラマンのおじさんを呼び、状況を説明すると驚いた顔をしていたが、髪の毛とクシは処分してくれた。

 

あとでカメラマンのおじさんに聞いた話だが、実は以前にクシ女を見た部屋が私たちが宿泊していた部屋で、ドアをノックした時、飲み物を買いに廊下にでると声が漏れていたというのは嘘で、本当は以前にクシ女が現れた時間くらいに胸騒ぎがして気になり部屋まで来たが、「クシ女に気をつけろ」と言っても信じてもらえないと思い、思い切って怖い話としてその場で話してくれたらしい。

 

信じられないようなこの不思議な体験は、今でも当時の同部屋の男子4人と話すことがあるが、クシ女を見たからといって不幸なことが起きるというわけではなかったし、その旅館はまだ存在していて、未だにクシ女がなぜ現れるのか、そこで何があったのかも分からない。

 

 

 

No.2【怪談】はじめての友達【実体験】

【怪談】はじめての友達

 

この話は今から20年くらいの前のお話でかなり短いお話です。

 

当時、私は3歳くらいで私に残っている幼いころの記憶で恐らく一番古い記憶です。

 

私の実家にはリビングと襖一枚で区切られていて、仏壇や小さい仏像が置いてある和室があり、その和室の隅には仏壇などの他にも曾祖母(ひいおばあちゃん)の形見の日本人形二体がガラスケースに入れてありました。

 

当時、毎日母と一緒に仏壇の前で手を合わせてから布団に入るという習慣があり、正確にはわかりませんがその頃の感覚としては、母は二分くらい手を合わせ、私はその頃、仏壇の前で手を合わせる意味がわからず母の真似をしているだけだったためほんの数秒で終わってしまっていました。

 

自分が手を合わせ終わった後、母が終わるのを待っているわけですが、その待ち時間をよく日本人形と遊んで過していて、その遊びというのが。。。

 

私のことを日本人形が引っ張り、それに負けないよう逃げようとするというものでした。。。

 

何を言っているのかわからないと思いますが、日本人形と見えない綱で綱引きをしているみたいな感じです。

遊んでいる最中はなぜか声が出せず、母も気づく様子はないんですよね。

 

しばらく日本人形と遊んでいましたが、4歳くらいから日本人形と遊ぶこともなくなり、気付くと引っ張られたりすることもなくなっていました。

 

日本人形との遊びで一度も負けたことはないですが、もし負けてそのまま引っ張られていたらどうなっていたんですかね。。。

 

当時は、遊んでいると思っているくらいですから怖いなんて感情は全くなく、小学校3年生くらいまでむしろ普通のことだと思っていました。。。

 

今思えば、曾祖母が遊んでくれていたのかなあとも思いますが、私にとって生まれて初めてできた友達は日本人形でした。

 

No.1【彼女】

【怪談】彼女

 

 このお話は、5年ほど前の実体験です。

 

 当時、私は大学進学のため地元の北海道から神奈川県大和市にある学生寮に引っ越してきたばかりでした。

その学生寮は女性の宿泊が禁止で管理人さん以外は全員男の比較的にぎやかな寮でした。

 

 そんな寮だったので割とすぐに友達もでき、わいわい夕食を一緒に食べた後そのまま共同のお風呂に入ってみんなで深夜までゲームをして寝るなんて生活でした。

 

 そんな怠惰な生活を送っていたある日、さすがに体力の衰えを感じた友人Aが深夜にランニングをしないかと誘ってきたんです。

 

 正直、私も受験勉強の期間は部活も引退し、大学生になってからもサークルには入っておらず、Aと同じく体力の衰えを感じていたので「OK!」と即答でした。

 

 そのあとすぐに、Aと一緒にコースや走る時間を相談し、私もAも地方出身で土地勘がなかったため、寮の目の前にある外観は割とキレイな中学校の外周を走ろうかということになり、週に3、4回深夜1:00頃から1時間程度ランニングして寮に戻り、お風呂に入りすぐ寝るという感じで過ごしていました。

 

 深夜ランも1か月ほど続き、習慣付いてきた頃、Aが体調不良で3日間ほど寝込んでしまい仕方なく一人でランニングをすることになったんです。

正直、一人で走るのは好きではないのでやめようかとも思ったのですが、せっかく習慣付いたのに「ここでやめるのもなあ。。。」と思い、頑張って一人で走ることにしました。

 

 そして2日間ひとりでランニングをしっかり行い、3日目も「さあ、いくか!」と気合を入れて深夜1:00過ぎに外に出ていつもと同じコースを走っていたとき、今までは全く気にならなかったんですが、その時はふと、中学校の体育館の床が地面より低く窓が地面すれすれについている構造だということに気づいたんです。

 

 個人的に窓が地面すれすれにある造りの体育館をあまり見たことがなかったので「珍しいなあ」なんて思い立ち止まって少し見ていました。

 

 窓はすりガラスになっていて内側に柵のようなものが付いているのが確認でき、その奥で何か白い影のような、ビニール袋のようなものが浮いているように見えたんです。。。

本当にボヤっとした感じだったので、とりあえずその場はスルーしてランニングを再開したのですが、1周回って同じ場所に戻ってくると先ほどの白い影のようなものが近づいている気がして、もう一度そこで立ち止まって見ているとだんだんと白い影が大きくなり突然ぱっと消えてしまい「え、え、何で?」と状況が理解できず、困惑していると。。。

 

 

 すりガラスの向こう側でゆっくりと下から白い影が上がってきて、そこで初めて白い影が何なのか理解しました。

 

 そこには、はっきりと首から上だけの女性の顔がべったりとガラスに張り付いていました。

 

 

 それを見て、怖いというよりもその場から早く逃げなきゃいけないという感情だけで全力疾走で寮に帰り、部屋のテレビをつけ必死に落ち着こうとしていました。

30分くらいテレビを見て少し落ちついたところで走ったあとなので、汗で体がベタついているのが気になりお風呂にいかなきゃと思い、そこで初めて「あいつがお風呂にいたらどうしよう」などと考えてしまい恐怖を感じました。

 

 そんな恐怖を感じながらも汗でベタついたまま布団に入るのがどうしても嫌でお風呂に向かう決心をし、脱衣所まで来るとお風呂の扉もあの窓と同じく、すりガラスでより一層怖くなってしまい目を閉じながらシャワーを一瞬で浴びて急いで部屋に戻り布団に入りました。

 

 布団に入ると疲れていたのか、そのままぐっすりと眠ってしまい翌朝寝坊をしてしまって、急いで学校に向かう準備をして管理人さんに挨拶をし駅へと一人で向かいました。

 

 昨夜の出来事などすっかり忘れており、帰宅したときには「お腹すいた~」しか考えていませんでした。。。

 

 夕食の準備をしていた管理人さんに「ただいま~」と挨拶をすると管理人さんが「ただいま。あ、そういえば」と続けてこう言ったんです。

 

 「今朝、寮の前で一緒にいた人は彼女さん?」

 

 私は、ゾッとして何も言い返さずそのまま部屋に戻りました。

Aの体調も回復し、その日の夜にランニングにも誘われましたがそれとなく断り、そのあと私はすぐに寮を出ました。

 

 寮を出る直前にAに今まであったことをLINEで伝えると全く信用してもらえず、Aは一人でランニングを続けていたそうですが、しばらくして「ごめん」とLINEが来てAも私と全く同じ体験をし、Aもすぐに寮を出たそうです。

 

 

 

 

 

 

 

怪談日記

【怪談日記】はじめまして

 はじめまして、最近は一日を通してかなり暑くなってきてを感じますね。

夏と言えば「怪談」の季節と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 そんな怪談好きな方たちに、せっかくなら私の実体験を中心としたお話を共有させていただこうかなと思い始めてみました。

 

 私自身、幼少の頃から現在に至るまで何故かはわかりませんが、日常的に不思議な経験をすることが多いのですが、怖い話を披露する機会ってそうそうないんですよね。。。

 

なので今まで体験してきたことを誰かに話すわけでもなく、ずっと一人でモヤモヤした気持ちのまま過ごし、気付いたら忘れてしまっているなんて日々を送ってきました。

 

 ですが。。。ふと、なんだかそれって勿体ないなと感じ記録的な意味も含めてブログとして更新していくので、是非読んでいただければと思います。